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【小説】清水カルマ『カケラ女』(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想】 「ねえ、ふたりは『カケラ女』の都市伝説って知ってる?」 麻丘郁美は華やかな大学生活を送っていた。 ところが、仲間たちが1人の女子学生と諍いになり、屋上から突き落としてしまう。 現場にいた郁美は彼女の死亡を確認するが、翌日になると遺体は忽然と消えていた。 そして後日、仲間の1人が変死体となって発見される──。
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【小説】芦沢央『悪いものが、来ませんように』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 助産院の事務に勤めながら、紗英は自身の不妊と夫の浮気に悩んでいた。 誰にも相談できない彼女の唯一の心の拠り所は、子どもの頃から最も近しい存在の奈津子だった。 そして育児中の奈津子も母や夫と理解し合えず、社会にもなじめず紗英を心の支えにしていた。 2人の強い異常なまでの密着が恐ろしい事件を呼び、2人の関係は大きく変わっていく──。
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【小説】宇佐美まこと『角の生えた帽子』(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想】 運命の残酷さに翻弄される悲劇を描いた「悪魔の帽子」ほか、植物に取りつかれた男を描いた「花うつけ」、主人公が犬嫌いになった理由があかされる衝撃のラスト「犬嫌い」、著者の出身地である松山が舞台の正統派ゴーストストーリーの「城山界隈奇譚」などの他、文庫化にあたり雑誌掲載原稿を2篇、文庫版書下ろしも収録した充実の12篇。
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【小説】秋吉理香子『サイレンス』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 島一番の美人で、かつてはアイドルを目指していた深雪。 現在は、夢を諦め、東京の芸能プロダクションでマネージャーをしている。 婚約者である俊亜貴と3年ぶりに故郷の島を訪れるが、彼には深雪に言えない秘密があった。 その秘密が明らかになった時、深雪の運命が狂い始める──。
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【小説】神津凛子『スイート・マイホーム』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 長野の冬は厳しい。 スポーツインストラクターの清沢賢二は、たった一台のエアコンで家中を隅々まで暖められると評判の「まほうの家」のモデルハウスに心奪われる。 寒がりの妻と娘のために、その家を建てる決心をする賢二。 新居が完成し、家族に二人目の娘も加わって、一家は幸せの絶頂にいた。 それなのに──。
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【小説】櫛木理宇『瑕死物件 209号室のアオイ』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】 誰もが羨む、川沿いの瀟洒なマンション。 そこに住む女性たちの心の隙をつき、不幸に引きずり込む少年、「葵」。 彼が真に望むものとは? 恐怖と女の業、一縷の切なさが入り交じる、衝撃のサスペンス──。
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【小説】朝宮運河(編)『再生 角川ホラー文庫セレクション』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】 角川ホラー文庫の中から、時代を超えて読み継がれる名作を厳選収録したベストセレクション。 収録作は以下の通り。 綾辻行人「再生」(『亀裂』『眼球綺譚』) 鈴木光司「夢の島クルーズ」(『仄暗い水の底から』) 井上雅彦「よけいなものが」(『怪奇幻想短編集 異形博覧会』) 福澤徹三「五月の陥穽」(『怪談歳時記 12か月の悪夢』) 今邑彩「鳥の巣」(『惨劇で祝う五つの記念日 かなわぬ想い』) 岩井志麻子「依って件の如し」(『ぼっけえ、きょうてえ』) 小池真理子「ゾフィーの手袋」(『異形のものたち』) 澤村伊智 「学校は死の匂い」(『などらきの首』)
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【小説】清水カルマ『禁じられた遊び』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】 主人公・伊原直人は、妻の美雪、息子の春翔と共に幸せな生活を送っていた。 しかし、念願のマイホームを購入した矢先、美雪が交通事故に遭い死亡してしまう。 絶望する直人に対し、春翔は「ママを生き返らせる」と、美雪の死体の指を庭に埋め、毎日熱心に祈りを捧げる。 同じ頃、フリーのビデオ記者、倉沢比呂子の周りで奇怪な出来事が起こり始める──。
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【小説】我孫子武丸『修羅の家』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 この家は悪魔に乗っ取られた。 恐怖、嫌悪、衝撃。 そこは地獄。初恋の女性を救い出せるのか。 女の毒が体内に入り、蝕まれていく──。
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【小説】大石圭『湘南人肉医』(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想・考察】 湘南で整形外科医として働く小鳥田優児は、神の手と噂されるほどの名医。 数々の難手術を成功させ、多くの女性を見違えるほどの美人に変貌させていたが──。
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【小説】秋津朗『デジタルリセット』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 許すのは5回まで。次は即リセット。 理想の環境を求めるその男は、自らの基準にそぐわない人間や動物を殺しては、別の土地で新たな人生を始める「リセット」を繰り返していた。 一方、フリープログラマーの相川譲治は、シングルマザーの姉親子の失踪に気付く。 姉と同居していたはずの男の行方を追うが──。
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【小説】中村文則『教団X』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 突然自分の前から姿を消した女性を探し、楢崎が辿り着いたのは、奇妙な老人を中心とした宗教団体、そして彼らと敵対する、性の解放を謳う謎のカルト教団だった。二人のカリスマの間で蠢く、悦楽と革命への誘惑。四人の男女の運命が絡まり合い、やがて教団は暴走し、この国の根幹を揺さぶり始める。神とは何か。運命とは何か。絶対的な闇とは、そして光とは何か。
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【小説】恒川光太郎『夜市』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 何でも売っている不思議な市場「夜市」。 幼い頃、夜市に迷い込んだ裕司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた──。
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【小説】葉真中顕『コクーン』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 1995年3月20日、カルト教団「シンラ智慧の会」通称「シンラ」の教祖、天堂光翅の命を受け、白装束に身を包んだ6人の信者が、丸の内で無差別乱射事件を起こす。 その宗教は、1958年に1人の女性が呪われた子を産む決意をした日に始まる。 たとえ今、生きる意味が見出せないとしても、もしかしたらこの子は、私に生きる意味を与えてくれるかもしれないと──。
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【小説】今村夏子『星の子』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 主人公・林ちひろは中学3年生。 出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく──。
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