【映画】破墓/パミョ(ネタバレ感想)

【映画】破墓/パミョ(ネタバレ感想)
(C) 2024 SHOWBOX AND PINETOWN PRODUCTION ALL RIGHTS RESERVED.
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作品の概要と感想(ネタバレあり)

【映画】破墓/パミョ(ネタバレ感想)
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巫堂ファリムと弟子ボンギルは、跡継ぎが代々謎の病気にかかるという奇妙な家族から、桁違いの報酬で依頼を受ける。
すぐに、先祖の墓が原因だと気づき、お金の臭いを嗅ぎつけた風水師サンドクと葬儀師ヨングンも合流する。
やがて、4人はお祓いと改葬を同時に行うが、掘り返した墓には恐ろしい秘密が隠されていた──。

2024年製作、韓国の作品。
原題は『파묘』で、英題は『Exhuma』。

冒頭、最初のセリフが日本語だったので、「あれ?これ吹替版?字幕版への切り替えはどこ?」としばらく探してしまいました。
本作一番のトラップ。

さて、『トンソン荘事件の記録』に続き、声に出して読みたくなるタイトルの韓国映画『破墓/パミョ』。
「崖の上のパミョ」や「きゃりーぱみょみょ」などといったフレーズを頭に思い浮かべた方も少なくないかもしれません。

……などと、あまりにもどうでもいい切り出し方をしているのは、正直さほど語ることがないからなのですね
決してつまらなかったわけではないのですが、後述する通り後半の展開が自分にはあまり刺さらなかったので、終わったあとは「ふむ、なるほど……」で終わってしまったタイプ。
ただ、色々混ぜ込んだ独自の世界観と映像美は素晴らしかったので、個性光る監督でした。
今後の作品も気になります。


本作は、観る前はホラーかと思い込んでしまっていましたが、公式がちゃんと「サスペンス・スリラー」と謳っていますし、チャン・ジェンヒョン監督のインタビューでは「これまでの作品も含めてホラー映画として作った覚えはないんです」と明言されています。
そもそも監督は「ホラー映画は好きじゃありません」とまで言っていました。

さらには「『サスペンス・スリラー』として一言で表現するのは難しい映画だと思いますが」とも監督自身が述べている通り、ジャンル分けにはあまり意味がないような作品。
様々なところで言われていますが、前半と後半で雰囲気が大きく変わる点が魅力ポイント

その点も含めて日本の『来る』とも比較されがちですが、個人的には『破墓/パミョ』は前半の方が圧倒的に面白く、後半は失速して感じてしまいました。
なので『来る』は好きなのですが、『破墓/パミョ』はやや微妙だった感覚が残ってしまっています。

その大きな要因はやはり、後半で暴れまくった日本の武将でしょう
監督は日本好きとも話していますし、何ちゃって日本なわけではなくて時代背景もしっかりしていますし、反日では?といったような解釈や批判は興味ないのですが、あの武将はただただシンプルに笑ってしまいました。
でかすぎん?

あと、だいぶ流暢ではありましたが、やはり日本人が聞くと片言な日本語も。
喋っているのが日本の霊でも、取り憑かれた人が日本語が得意ではないと片言になってしまうのか……?なんて、どうでも良い細かすぎる点が気になって頭から離れず。

なので、全体の評価は、後半のあの展開と武将の受け入れ度合いによって変わってくるのでは、と思います
個人的には残念ながら、失速に感じてしまいました。

序盤の不穏な雰囲気と、次々と舞台が切り替わり美しいロケーションが映し出される映像美と、最初のハイテンションダンス儀式が最高に好きだったので、期待が高まってしまったのも大きかったかもしれません。
その後の毎回パターンの違う儀式もいずれも好きでしたが、最初のハイテンションダンスが一番好きでした

そのため、さすがにいないと思いますが万が一期待してくださっていた方がいらっしゃいましたら申し訳ありませんが、本作に関しては特に考察はせず。
用語や背景については、公式サイトに「キーワード・トリビア解説」のページがあり、そちらで大部分がカバーされているので、未見の方はご参照ください。


また、本作は、メインキャラ4人の魅力が作品の魅力の大部分を担っていたと言っても過言ではないでしょう
もはや個々がクローズアップされたポスターだけでも惹き込まれるものがありましたからね。
その意味では、小説で言えばややラノベ寄りな、キャラ小説ならぬキャラ映画の印象も受けました。
個人的にはボンギルが好き。

そんなボンギルが後半で退場となりかけた場面では、「誰かしら退場になるだろうとは思っていたけれどボンギルが退場かぁ……」とちょっと残念に思いましたが、まさかの生還。
さらにはまさかまさかの、さすがに死んだだろうと思ったサンドクすら生きており、結局はメインキャラ全員が無事でラストもハッピーエンド(と言って良いはず)。
そのあたりもエンタメ色が強めですし、続編も十分すぎるほどあり得そう。


さて、ここからは私事ですが、感想すらふわっとしているな?と思った方は敏感で、実は少々環境が変わってバタバタしていたこともあり、鑑賞してからこの記事を書くまで1週間ほどが経過しているのです。
かといって、勢いを楽しむ系だろうし、考察はやめておくし、けっこう長いし、改めて観直したり確認したりするほどでも……と思ったまま記事に突入してしまったので、薄っぺらい感想ですがご容赦ください。

そうは言っても、雰囲気がコロコロ変わったり、不穏なロケーションが美しい映像で観られたり、知らなかった韓国の風習も知れたりと、細かいポイントで色々と楽しめた作品でもありました。
特に、最初のハイテンションダンス儀式は、何回も観たいぐらい好き

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