
作品の概要と感想(ネタバレあり)
伝説のインディオを求めてアマゾンへやってきた若き文化人類学者・ケイルと、恋人の女性監督・テリー率いる撮影隊は、探索の途中、蛇の密猟をしているという謎めいた男・サローンと出会う。
彼の本当の目的は幻の巨大アナコンダを生け捕りにすることだった。
1997年、アメリカの作品。
原題も『Anaconda』。
さて、もはや改めて説明するまでもないでしょうか。
巨大な蛇を扱った動物パニックホラーの金字塔。
サメ映画における『ジョーズ』のような存在で、蛇映画で本作を超える作品は思いつきません。
自分の動物パニックホラー好きの原点は、この『アナコンダ』や『ディープ・ブルー』(頭の良いサメのやつ)あたりです。
2025年にまさかの新作(と言うよりリメイクやリブートに近い?)『俺たちのアナコンダ』が公開され、映画館での鑑賞は逃してしまったのですが当然観たいと思っており、まずはオリジナルを再履修。
1作目はもう3~4回目ぐらいだったと思いますが、何回観ても面白い。
今回観たのが2026年なので、来年で30周年なんですね。
それでいて、さすがにCG感は目立ちつつもアナコンダの恐怖は圧倒的で、色褪せません。
当時映画館で観たらさぞやインパクトがあっただろうなぁと思います。
今観れば、ジェニファー・ロペスの起用はとても贅沢。
動物パニックホラーとしては、まさに王道なプロットでしょう。
ノコノコとジャングルに赴いてアナコンダに襲われることだけに特化した内容ですが、ジャングルに行く理由も、自業自得というよりは悪意に巻き込まれていく過程も、ちゃんとそれなりに丁寧。
巻き込まれた(ダブルミーニング)主人公一行はかわいそうではありますが、特に感情移入できるようなドラマは描かれないので、気軽にサクサク楽しめます。
さらにはヒトコワ要素まで組み込まれていて、序盤の導入を乗り越えれば終始飽きません。
その導入部分も、ややじれったいですが、アナコンダ以外の要素も使って緩急をつけてくるので抜かりなし。
アナコンダが本格的に動き出してからは、定期的に捕食してくれるのでこちらも常に満腹状態が維持されます。
そのバリエーションも豊かで、「そうはならんやろ!」のツッコミをねじ伏せるインパクト重視ですが、思わず笑ってしまいつつもリアリティ皆無なわけでもなく(たまに物理法則無視していましたが)、ちゃんと「アナコンダ怖い」と感じるバランスが見事。
今回の再鑑賞は前回観てからかなり経っていましたが、アナコンダの身体に浮き出る顔とか、空中キャッチとか、もちろん吐き出しとか、しっかり覚えてましたからね。
捕食シーンに衝撃があり記憶に残るところも、名作たるゆえんでしょう。
しかし、久々に観ると何だかアナコンダがちっちゃく感じてしまいました。
何かもっともっと巨大蛇なイメージでしたが、いざあれ以上だったら怪獣的なモンスター感が強くなってしまいそうでしょうか。
いやもちろん、実際に遭遇したら絶望的なぐらい十分大きいのですが。
そして本作で忘れてはならないのは、というより忘れようがないのが、悪役サローン。
もう表情だけでどれだけヤバい奴かを悟らせてくる演技力も、本作を支えています。
そんな彼が消化途中の状態で吐き出された姿は、『アナコンダ』を観たことがある人なら絶対忘れないのではないでしょうか。
ド派手な爆破でアナコンダをやっつけるラストも、まさに王道。
そしてシリシャマ族に出会うという伏線回収&幻想的なシーンで終わるところも、綺麗にまとまっているでしょう。
まぁ、今さら喜べるのかな感もありますし、あそこから無事に帰れるのかな問題の方が大きいですが。
シリシャマ族に人肉食文化があり、主人公たちが連れ去られてそのまま『グリーン・インフェルノ』に突入していったら、これ以上の絶望はありません。
このブログの他のところでも何回か書いていますが、蛇というのは不思議な存在です。
蛇恐怖症もあるほど恐怖の対象となる一方で、神聖な存在として崇め奉られもする。
悪魔的なシンボルにも医療のシンボルにも採用されるほどの幅広さは、他に類を見ません。
どちらにしても、手足がなかったり脱皮したりといったような唯一無二の特徴が、人間を惹きつけるのでしょう。
ウロボロスも含め、心理学的な象徴としても多様な解釈がされ得る存在です。
外見からは想像もつかない予測不能で圧倒的に素早い動きや、獲物を丸呑みするといったインパクトは、動物パニックホラーとの相性も抜群。
アナコンダは特に、絞め殺してから丸呑みするというインパクトが、『進撃の巨人』に通ずるような恐怖を人間に喚起させてきます。
もちろん、実際の生態とは異なり誇張されまくっているでしょうが、人間が捕食されるという現代社会ではほぼあり得ない映像は、やはり衝撃的で根源的な恐怖が感じられます。
今後は、続編も観ていきたい気持ち。
『アナコンダ2』以降は『アナコンダ4』までそれぞれ1回は観ているはずなのですが、ほとんど記憶がありません。
続編の宿命ですが、アナコンダの数だけ増えて全体的にちゃっちくなっていたような記憶だけはあります。
自分のFilmarksを見たら『アナコンダ3』『アナコンダ4』は1.5点という信じられないほど低い点数をつけていたので心配しかありませんが、そんなところも含めて、改めて楽しんでいきたいと思います。

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