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【小説】原浩『火喰鳥を、喰う』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】 信州で暮らす久喜雄司に起きた二つの出来事。 ひとつは久喜家代々の墓石が、何者かによって破壊されたこと。 もうひとつは、死者の日記が届いたことだった。 久喜家に届けられた日記は、太平洋戦争末期に戦死した雄司の大伯父・久喜貞市の遺品で、そこには異様なほどの生への執着が記されていた。 そして日記が届いた日を境に、久喜家の周辺では不可解な出来事が起こり始める──。
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【小説】夕木春央『十戒』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】 浪人中の里英は、父と共に、伯父が所有していた枝内島を訪れた。 島内にリゾート施設を開業するため集まった9人の関係者たち。 島の視察を終えた翌朝、不動産会社の社員が殺され、そして、十の戒律が書かれた紙片が落ちていた。 “この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”。 犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まった──。
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【小説】山吹静吽『迷い家』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】 昭和20年。 火の雨降る東京大空襲から生き残った少年・冬野心造は、遅れて母校の集団疎開に合流した。 民話が息づく地・古森塚で、妹の真那子が行方不明となる。 妹と一緒に脱走を図った香苗の証言を基に山に分け入った心造の前に忽然と現れたのは、見渡す限りの蕗の原にたたずむ巨大な屋敷だった──。
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【小説】加門七海『祝山』(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想】 ホラー作家・鹿角南のもとに、旧友からメールが届く。 ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙な事が続いているというのだ。 ネタが拾えれば、と軽い思いで肝試しのメンバーに会った鹿角。 それが彼女自身をも巻き込む戦慄の日々の始まりだった。 一人は突然の死を迎え、他の者も狂気へと駆り立てられてゆく──。
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【小説】小林泰三『臓物大展覧会』(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想】 男が旅の途中、街で見つけた「臓物大展覧会」という奇妙な看板。 中に入ってみると様々な臓物が展示してある。 居合わせた謎の人物から「臓物の呟きを聞きたいか」と問われ、男は異様な体験をすることに──。
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【小説】首藤瓜於『脳男』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 連続爆弾犯のアジトで見つかった、心を持たない男・鈴木一郎。 逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げた、この男は共犯者なのか。 男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが……。 そして、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた──。
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【小説】長江俊和『出版禁止』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】 著者・長江俊和が手にしたのは、いわくつきの原稿だった。 題名は「カミュの刺客」、執筆者はライターの若橋呉成。 内容は、有名なドキュメンタリー作家と心中し、生き残った新藤七緒への独占インタビューだった。 死の匂いが立ちこめる山荘、心中のすべてを記録したビデオ。 不倫の果ての悲劇なのか。 なぜ女だけが生還したのか──。
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【小説】村田基『恐怖の日常』(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想】  ひどくむしゃくしゃする。 不輸快な感情が体の中を駆けめぐる。 全身に毒素が回り、内臓が焼けただれていくようだ。 吐き気がする。 もうがまんできない。 ぼくはどうなっていくのだろう。 これもみんな黒い雲のせいだ──。
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【小説】澤村伊智『ぼぎわんが、来る』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 幸せな新婚生活を営んでいた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。 取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。 それは生誕を目前にした娘・知紗の名前であった。 原因不明の怪我を負った後輩は、入院先で憔悴してゆく。 その後も秀樹の周囲に不審な電話やメールが届く。 一連の怪異は、今は亡き祖父が恐れていた“ぼぎわん”という化け物の仕業なのか? 愛する家族を守るため秀樹は伝手をたどり、比嘉真琴という女性霊媒師に出会う。 真琴は田原家に通いはじめるが、迫り来る存在が極めて凶暴なものだと知る。 はたして“ぼぎわん”の魔の手から、逃れることはできるのか──。
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【小説】中山市朗『なまなりさん』(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想】 沖縄で退魔師の修行を積んだというプロデューサーの伊東礼二。 彼の仕事仲間の健治が、沙代子という女性と婚約をした。 しかし沙代子は、妖艶な双子姉妹による執拗ないじめにより自死へと追いやられる。 彼女の死後、双子姉妹の周囲で奇妙な事件が続発するようになるが、それにとどまらず、被害はやがて双子の実家へと移っていく──。
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【小説】櫛木理宇『監禁依存症』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】 性犯罪者たちの弁護をし、度々示談を成立させてきた悪名高き弁護士の小諸成太郎。 ある日、彼の9歳のひとり息子が誘拐される。 だが、小諸は海外出張中。 警察は過去に彼が担当し、不起訴処分となった事件の被害者家族を訪ねるが……。 この誘拐は怨恨か、それとも身代金目的か──。
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【小説】三津田信三『スラッシャー 廃園の殺人』(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想】 異形のホラー作家が巨額の費用をかけ、造りあげた廃墟庭園。 そこでは行方不明者が続出し、遺体で発見される者も出て、遂に作家自身まで姿を消す。 その場所、<魔庭(まてい)>を訪れた映画関係者たちに想像を絶する恐怖と怪異が襲いかかる。 殺戮を繰り返す黒怪人とは何者なのか──?
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【小説】秋竹サラダ『祭火小夜の後悔』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】 毎晩夢に現れ、少しずつ近づいてくる巨大な虫。 この虫に憑かれ眠れなくなっていた男子高校生の浅井は、見知らぬ女子生徒の祭火から解決法を教えられる。 幼い頃に「しげとら」と取引し、その取り立てに怯える糸川葵もまた、同級生の祭火に、ある言葉をかけられて──。 怪異に直面した人の前に現れ、そっと助言をくれる少女・祭火小夜。 彼女の抱える誰にも言えない秘密とは──?
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【小説】グレイディ・ヘンドリクス『ファイナルガール・サポート・グループ』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想】 リネット・ターキントンは22年前の大殺戮を生き延びた現実のファイナルガール。 その経験は以後の彼女の生きる日々を決定づけた。 彼女はひとりではない。 想像を絶する殺人事件で生き残った女性のためのサポート・グループに10年以上にわたって参加。 他の5人のファイナルガールたちとセラピストとともに、壊されてしまった人生をひとつひとつ組み立て直そうとしている。 ところが、ひとりのメンバーがグループを欠席したとき、リネットの最大の危惧が現実のものとなる。 グループの存在を知った何者かが彼女たちの人生を破壊しようと決意したのだ。 そして最初の犠牲者が──。
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【小説】芦沢央『火のないところに煙は』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想】 「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」。 突然の依頼に、かつての凄惨な体験が作家の脳裏に浮かぶ。 解けない謎、救えなかった友人、そこから逃げ出した自分。 作家は、事件を小説にすることで解決を目論むが──。
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