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【小説】阿泉来堂『バベルの古書 猟奇犯罪プロファイル Book1《変身》』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】札幌市近郊の町、荏原市で発生した女子大生殺人事件。遺体の首と両手は切断されて持ち去られ、現場にはフランツ・カフカの『変身』の一節が残されていた。その猟奇的な手口は5年前に発生した「グレゴール・キラー事件」に酷似しており、ほどなくして更なる被害者も現れる。グレゴール・キラーに相棒を殺された過去を持つ刑事、加地谷と新米刑事の浅羽は、事件の捜査を進めるうち、被害者の霊を目撃したという青年に遭遇する──。
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【小説】阿泉来堂『邪宗館の惨劇』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】1年前の火災事故で親友を失った天田耕平は、恋人と共に慰霊祭へと向かう途中にバスが事故を起こし、山道で立ち往生してしまう。雨風をしのぐため他の乗客らと共に近くの廃墟へと避難するが、そこはかつてある宗教団体の信者が集団死したといういわくつきの建物だった。その夜、乗客たちが次々に殺害される事件が発生。建物からの脱出を試みた耕平は、恐ろしい姿をした怪物に遭遇し意識を失う。目を覚ました時、耕平は事故を起こしたはずのバスに乗っていた。その後、まったく同じ流れで繰り返される殺人事件を体験し、耕平は自分がこの夜を「繰り返している」ことに気づく──。
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【小説】阿泉来堂『忌木のマジナイ 作家・那々木悠志郎、最初の事件』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】ホラー作家、那々木悠志郎の担当編集となった久瀬古都美は、彼が初めて体験したという怪異譚を題材にした未発表原稿を読むことに。そこに書かれていたのは、心霊現象に懐疑的な小学6年生、篠宮悟が、流行りの噂話で語られる『崩れ顔の女』を呼び出してしまうという物語だった。その顔を見てしまった者は視力を奪われ、精神的に追い詰められた末に自殺してしまうという怪異。その真相を調べにやってきた那々木悠志郎の助けを借りて、悟は調査を進めていく。一方で、原稿を読み進める古都美のもとにも『崩れ顔の女』が現れる──。
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【小説】阿泉来堂『ぬばたまの黒女』(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】生まれ故郷の村が近隣の町に吸収合併されると知り、12年ぶりに道東地方の寒村、皆方村を訪れた井邑陽介。妊娠中で情緒不安定の妻から逃げるように里帰りした陽介は、かつての同窓生から、村の精神的シンボルだった神社一族が火事で焼失し、憧れだった少女が亡くなっていたことを告げられる。さらに焼け跡のそばに建立された新たな神社では全身の骨が折られた死体が発見されるという、壮絶な殺人事件が起こっていた。深夜、陽介と友人たちは、得体のしれない亡霊が村内を徘徊する光景を目撃し、そして事件は起こった──。
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【映画】ロングレッグス(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想】1990年代半ば、オレゴン州。FBI支局に勤める新人捜査官のリー・ハーカーは並外れた直感力を買われ、重大な未解決事件の担当に抜擢される。ごく平凡な家族の父親が妻子を殺害したのち、自ら命を絶つ。そのような不可解な殺人事件が過去30年間に10回も発生していた。いずれの現場にも侵入者の痕跡はなく、“ロングレッグス”という署名付きの暗号文が残されていたのみ。“ロングレッグス”とは一体何者なのか。真相に迫ろうとするハーカーは暗号文を解読し、事件にある法則を見出すが、その正体も行方も依然としてつかめない。だがやがてハーカーの過去とロングレッグスの意外な接点が浮上し、事件はさらなる恐ろしい事態へと転じていくのだった──。
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【映画】トンソン荘事件の記録(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】1992年、釜山の旅館「トンソン荘」で殺人事件が起きた。旅館のアルバイトの男が恋人を連れ込み、隠しカメラで部屋の様子を撮影。しかし、男はその部屋で恋人を殺害してしまう。逮捕された男は、心神耗弱による無罪を主張したが、判決は無期懲役。そして、仮釈放の1年前に自ら命を絶った。その殺害の一部始終が収められたビデオは、その残虐性から当局によって封印された。しかし、検事の間で話題になったのは、殺害の様子ではなく部屋の鏡に映っていたものだった。それは、男でも恋人でもなく、そこにいるはずのない何かの姿。取材班は、その真相を突き止めるべく調査を開始。その様子を記録映画として撮影するが──。
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【映画】スプリー(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想】フォロワーを増やしたい一心のライドシェアドライバー、カート・カンクルはSNSをバズらせて人生の一発逆転を狙うために、乗客を手にかけ、その様子をライブストリーミング配信するという恐ろしいアイデアを思いつく。絶対バズると意気込むカートだったが、「フェイクだ」「退屈だ」というネガティブな反応ばかりで全く盛り上がらない。怒りの矛先は乗客だけでなく、拡散させないインフルエンサーにまで向けられ狂気は加速していく──。
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【映画】SKINAMARINK/スキナマリンク(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】真夜中に目が覚めた2人の子ども、ケヴィンとケイリーは、家族の姿と家の窓やドアがすべて消えていることに気づく。取り残された2人は、歪んだ時間と空間に混乱しながら、暗闇に潜む蠢く影と悪夢のような恐ろしい光景に飲み込まれていく──。
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【映画】ミッシング・チャイルド・ビデオテープ(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】敬太は幼い頃、弟・日向が自分と出かけた山で失踪するという過去を持ち、今は失踪した人間を探すボランティア活動を続けていた。そして、ある日突然母から古いビデオテープが送られてくる。それは、日向がいなくなる瞬間を映したビデオテープだった。霊感を持つ同居人の司はそのテープに禍々しい雰囲気を感じ、敬太に深入りしないよう助言するが、敬太はずっと自分についてまわる忌まわしい過去を辿るべく動き出す。そんな敬太を記事ネタの対象として追いかけていた新聞記者の美琴も帯同し、3人は日向がいなくなった“山”に向かう──。
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【映画】DASHCAM ダッシュカム(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】ロサンジェルスの街を車で流しながら、視聴者からチャット欄に寄せられるコメントを即興でもじり過激なラップを披露するライブ番組「バンド・カー」を配信するミュージシャンのアニー。コロナ禍ロックダウンの息苦しさにうんざりし、アメリカ脱出を決意。かつてのバンド仲間でイギリスに住むストレッチをアポなし訪問する。今や配達員として生計を立てる彼と同居の彼女を散々茶化したうえに、気まぐれで車を拝借したアニーは、大金につられて奇妙な“配達依頼”を受ける。それは想像を絶する恐怖の幕開けであった──。
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【映画】ナイトスイム(ネタバレ感想・心理学的考察)

【ネタバレ感想・考察】難病で引退を余儀なくされた元一流メジャーリーガーのレイ。現役復帰を夢見る彼は、理学療法を兼ねてプライベートプールを備えた郊外の家を購入する。だが、長年使われていなかったプールに潜む謎が、一家を逃れられない恐怖の底へと引きずり込んでいく──。
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【映画】フレーム 危険動画サイト(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】暴力、セックス、一切の規制がない何でもありの動画生配信サービス“フレーム”が全世界で大流行していた。そんななか、若い男女が山奥の邸宅でパーティを開催。そこへ突然見知らぬ男たちが来訪するが、彼らは快楽殺人を生中継する人気配信者だった──。
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【小説】梅原涼『お前たちの中に鬼がいる』(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】高校教師、須永彰は薄暗い地下室で目覚めた。記憶も曖昧で何もわからない。そこで彼は、奇妙なメッセージを見つける。『お前たちの中に鬼がいる……』。地下には、他に鍵のかかった5つの部屋があり、中には、鎖で繋がれた5人の女性がいた──。
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【小説】二宮敦人『!(ビックリマーク)』(ネタバレ感想)

【ネタバレ感想】拾った携帯電話のデータフォルダには、友人の死体映像が残されていた──「クラスメイト」。 ふとした拍子で部屋の壁に穴があいた。その穴は殺人鬼の部屋とつながっており──「穴」。 目を覚ますと、全裸で真っ白な部屋に閉じ込められていた女子高生。脱出する方法はあるのか──「全裸部屋」。
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【映画】テリファー 聖夜の悪夢(ネタバレ感想・考察)

【ネタバレ感想・考察】ハロウィンの大虐殺を生き延びたシエナとジョナサンはトラウマに苦しみながらも人生を立て直そうと奮闘していた。しかし、街がクリスマスシーズンになり、聖夜を祝おうとする住民たちをよそに、アート・ザ・クラウンが再び姿を現し絶望のどん底に陥れる──。
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異端者のフォークのX(旧Twitter)
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