【小説】澤村伊智『ぼぎわんが、来る』(ネタバレ感想・心理学的考察)
【ネタバレ感想・考察】
幸せな新婚生活を営んでいた田原秀樹の会社に、とある来訪者があった。
取り次いだ後輩の伝言に戦慄する。
それは生誕を目前にした娘・知紗の名前であった。
原因不明の怪我を負った後輩は、入院先で憔悴してゆく。
その後も秀樹の周囲に不審な電話やメールが届く。
一連の怪異は、今は亡き祖父が恐れていた“ぼぎわん”という化け物の仕業なのか?
愛する家族を守るため秀樹は伝手をたどり、比嘉真琴という女性霊媒師に出会う。
真琴は田原家に通いはじめるが、迫り来る存在が極めて凶暴なものだと知る。
はたして“ぼぎわん”の魔の手から、逃れることはできるのか──。